
Interview with
エリーさん
初となるインタビュー企画第1弾は、
パリ在住のファッションジャーナリストとして一線で活躍するエリーさんにお話を伺わせていただきました。
日本人として海外で生活すること自体にも大きな壁がたくさんある中、ファッション業界という競争率の高い業界で成功する秘訣とは何なのか、彼女は20代の時にどんなことに葛藤し、どんな未来を抱いていたのかなど、幅広い世代から人気を集める彼女の考えも伺いました。
それでは彼女の20代とは、、、
15の質問と共に
覗いていきましょう!
インタビュー経緯
パリに来る前からエリーさんのことを気にかけており、いつか会ってみたいなと夢に抱いていました。
そんな中、エリーさんとご縁があり一度お茶をさせていただくことに。
その際にインタビューをしたいくらい魅力的な大人の女性だなと思い口が滑り、
「インタビューしたいです」なんて伺ってしまいました。
そうするとエリーさんは快く引き受けてくださり、インタビューを実行することとなりました!
インタビューをするという決意からこのサイトを制作する経緯にもなっています。
それでは前置きは置いといて、、、ぜひお楽しみください。
Let's INTERVIEW!
Question.1
20歳の時に今のご自分を想像していましたか?
「想像していなかったですね。海外に住んでいるとは思っていたけど、
パリに来ているとも思っていなかったので、想定外のいい現在があります」
Question.2
20歳の時の自分に会うことができ、
何かを伝えることが出来るなら、何を伝えますか?
「何でも経験しなさい、何でもやってみたらいいよ」と。
Question.3
学生時代はどんな学生でしたか?
「授業を真面目に受けていたという感じではなく、学校は卒業できればいい程度だと考えてました。でも要領は良い方だったので、試験では好成績を残していたように記憶しています。授業を受けることが嫌いだったから、いかに授業を受けなくて済むかを考えていました。学生時代にインターン経験などはなくて、就職しないといけないとは特に思っていなかったですね。
大学生の時はアルバイトに多くの時間を費やして、
それで貯めたお金で夏休みをまるまる海外旅行に使うなどをしていました。
小学生の頃から自我は強くて、そのエピソードとして
当時は『ランドセルの色は男は黒、女は赤』というのがあたりまえだったけれど、
わたしはワインレッドを選んで通学していました」
Question.4
20代の時にした1番大きな挑戦はなんでしたか?
「大学を卒業してすぐの22歳の時に単身ニューヨークに渡ったこと。
卒業式の2週間後には渡米していました。
何のキャリアもなかったからこそ、『これからどうなるんだろう』という不安はありました。ニューヨークに渡る前にはアルバイトで500万円近く貯金をしていましたね。
渡米してすぐにLA在住のフォトグラファーの方に出会って、
その方から『君、絶対成功するから仕事紹介するね』という感じでメンズ雑誌のコーディネーターの仕事を始めることになりました。コーディネーターの仕事では、撮影が円滑に進むように回さなければいけないけれど、仕事は全然うまくいかなかったです。語学力も全然足りず、 通訳としても力不足でした。
当時はたまにお金は入ってくるけれど、貯金を崩して生活をやりくりしていました。
『経験はお金に変えられないから、お金を払ってでもやりたい』という気持ちで、
面白そうだと思ったら、何でも挑戦していました。
日本に帰るつもりは一切なく、ニューヨークにずっといたいなと思っていたけれど、
ニューヨークに住んで4年目の時に、ビザの更新を拒否され、一旦日本に帰ってくることになりました。そのタイミングでニューヨークという都市に疲れていたこと、街と人の相性が合っていなかったことなどを再確認し、フランスに行くことを決めました。
26歳の時にパリに移り住んでから8年が経ち、徐々に生活も安定していきました」
Question.5
20代の時に1番悩んだことは何でしたか?
どのように解決しましたか?
「アメリカのビザが拒否された時。ビザの結果を拒否されたことを確認し、思いつきですぐにパリに行くことを決断しました。アメリカ生活では人生は計画通りに進まないことを学んだので、計画を立てずに”今”を大切にして生きていこうと思いました。だからパリも、とりあえず1年住んでみてからその先のことを決めればいい、くらいの軽いノリでした。人生はどうにでもなるし、自分の選んだ人生を正しいと信じるようにしています」
Question.6
座右の銘は何ですか?そしてなぜですか?
「Sometimes the wrong train will get you to the right station」
(乗り間違えた列車が、正しい目的地へ連れて行ってくれることもある)
インド映画「The LunchBox」(和名:めぐり逢わせのお弁当)のひと台詞。
「予定通りには進まないことで、より自分に適切な場所に行けることもあるし、寄り道は大事だと思うから、無駄な時間だと思っていても、その途中で宝物が見つかったりします。道を逸れても無理に軌道修正しなくて良くて、その景色を楽しめるくらいで過ごそうというメッセージが込められていると思うから」
Question.7
尊敬する人はいますか?
「母親」
Question.8
おすすめの本はありますか?なぜですか?
オックスフォード&ケンブリッジ大学
世界一「考えさせられる」入試問題
「あなたは自分を利口だと思いますか?」

実際に持ってきてくださいました!
「物事の新しい視点を与えてくれる本です」
Question.10
仕事の中で1番好きな時間はいつですか?
「書いていて、こんなに時間進んでいたの?みたいな時です。
原稿は半分くらい書けたらいいと思っていたけど、全部書けちゃった時」
Question.9
日々の生活の中で大切にしている習慣はありますか?
「習慣を持たないこと。決まりを作らないこと」
Question.11
記者・編集者としての日々の喜びは何ですか?
「関わった編集部の方に『ありがとう』と言われるのが1番嬉しいですね。
目の前の編集部の方に喜んでもらえるのが嬉しい」
Question.12
ファッションとはなんだと思いますか?
「流行り。時代性を映すもの」
Question.13
ファッション業界人として、
業界で生きていくために必要な要素は何だと思いますか?
「人として当たり前の社会のマナーや礼儀を身につけること。
ファッションのことだけではなく、他のことにもアンテナをはる。
今という時代は何なのかという、政治、経済もファッションに関わっているから、
すごく広い視野でいろんなところにアンテナをはることですかね」
Question.14
チャンスを華麗にキャッチしているように見えるのですが、
チャンスを掴む方法などはあるのでしょうか?
「好きな人としか仕事をしないと決めています。
尊敬する人たちだけと仕事をしていると、自分の限界を超えて仕事ができます。関わる人に影響を受けるから、どんな人間関係を築くかは自分の選択。
『来るもの拒まず、去る者は追わず』という中国の言葉があるけれど、
来るもの選んで、去る者追わずのマインドです!」
Question.15
ファッション業界では常に新しい情報、新しいものを必要とされていますが、
新しく何かを生み出すという観点で、総合的にどうお考えですか?
「いろんなことにアンテナを張っていると、自然とアップデートされていくように
客観的に時代がどんなものなのかを見ていると情報が入ってきます。
止まるもの、ずっと同じものなんてない。例えば、
『何でミニスカートが流行っているんだろう』という疑問が出てきた時に、
”なぜ”を追求して調べることで新しい視野が広がるとか」
Question.X
20代だからこそ将来が見えなくて悩むことがあるのですが、
何か一言いただけますか?
「『絶対に笑える時が来るから、大丈夫だよ』
悩まないといけない時はあるんだけど、必ず笑える時が来る。
失敗がネタになる時がくるし、時間が解決してくれることは必ずあるから」

インタビューを終えて
インタビューでは20代のエリーさんを掘り下げました。
私自身、大学を卒業して海外に飛び出してきたことで、
悩みや不安と向き合う時間が増え、
「人生の先輩から話を伺う」という一つの道筋を見つけました。
悩むことは無駄ではないと信じていきたいと思っています。
自分の人生を物語れる人って、
悩みや苦難はきっとたくさん体験しているとは思うけど、
その分ほんとに尊敬できるなと思います。
自分も自分なりの物語を築いていきたいです。
エリーさんの言葉には輝くもの、そして響くものが多くありました。
どうしても悩みが絶えない時期もありますが、どうにかなる!
貴重な時間を割いてくださったことに感謝すると共に、
今後のエリーさんの活動を応援しています。
Luv❤︎
エリーさんの活動
Interview&written by YUKISIENNE